皆さん、こんにちは!兵庫県でギター女子をやっている、さくらです!
現在、兵庫県知事選挙の真っ只中。そのきっかけは、斎藤元彦前記事のさまざまな問題が、内部告発文書によって明らかにされる、いわゆる「文書問題」だったわけですが…
その告発文書の中で、斎藤前知事の「パワハラ」は特に信憑性が高く、斎藤氏の問題を明らかにしようとする百条委員会でも、さまざまな証言が得られました。
本日は、兵庫県在住のギター女子・さくらが、そんなパワハラ事案のうち、「考古博物館で20メートル歩かされてブチ切れた」事件について、ご紹介しようと思います。
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パワハラの舞台・兵庫県立考古博物館とは
まず、今回のパワハラ問題の舞台となった、兵庫県立考古博物館について、ご紹介しましょう。
兵庫県立考古博物館は、播磨町にある博物館。通称「考古博(こうこはく)」です。
今日は兵庫県の播磨町にある兵庫県立考古博物館で、甲冑を見てきました😊
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— とっくりと (@tocuri10) November 3, 2024
この考古博物館は、遺跡数が全国1位である兵庫県の考古学の拠点として、2007年(平成19年)10月13日に開設されました。
博物館には、発掘調査を担当する埋蔵文化財調査部が設けられており、国・県等が実施する遺跡の発掘調査・研究と研究成果の展示、およびその活用法・展示手法や情報発信手法の調査研究と資料・情報・ナレッジなど資源の集積、その活動を支える人材「考古楽者」の育成が行われています。
基本理念として、
「県民が本物の遺跡・遺物に触れることによって得た、先人たちの「知恵」と「生きる力」への「驚き・発見・感動」を身近な歴史文化遺産への関心へと結びつけ、地域文化を再発見するきっかけをつくり、地域文化に根ざし、愛着と誇りがもてる21世紀における新たな「ひょうご文化」の創造に寄与すること」
を掲げています。
兵庫県の組織としては、教育委員会事務局の所管になっており、文化財課が担当課です。なお、指定管理者制度が導入されず、直営で運営されています。

パワハラのきっかけとなった「地域づくり懇話会」とは
そして、今回のパワハラのきっかけとなった「地域づくり懇話会」というイベントについても、言及しておきたいと思います。
地域づくり懇話会とは、兵庫県が県民局・県民センター単位で行っている会議で、知事と県民局管内の市町長・市町議会議長とが一堂に会し、地域課題等の解決に向けた施策等について協議し、意見交換を行う場です。
東播磨で行われた地域づくり懇話会
今回のパワハラ騒動に関して言うと、東播磨県民局管内の市町を対象にした「東播磨地域づくり懇話会」という会議がきっかけになっています。
具体的な会議の出席者は、
- 兵庫県本庁
⇒知事、知事、企画部長、企画部次長、総務部次長、計画課長、 市町振興課長 - 兵庫県(県民局)
⇒県民局長、副局長、室長、事務所長 等 - 兵庫県(議会)
⇒県民局管内選出の県議会議員 - 市町
⇒県民局管内3市2町の市町長、市町議会議長
といった具合になっています。
このように、知事だけでなく、県議会議員や市町長、市町議会議長など、県政的なVIPが勢揃いしている会議なわけなのです。



東播磨県民局が主催者となる「東播磨地域づくり懇話会」は、例年、兵庫県立考古博物館が会場となっています。
「20メートル歩かされてブチ切れた」事件とは
さて、そんな兵庫県立考古博物館が会場となった東播磨地域づくり懇話会で、事件は起こります。
会場へ向かった、斎藤知事(当時、以下同じ)を乗せたアルファード。しかし入口付近まで向かう道には車止めが置かれており、手前約20メートルほどのところで下りることになってしまいました。
これに斎藤知事は、相当強い怒気をはらんだ声で叱責。その声の強さは、周りを凍り付かせるほどでありました。
おそらく斎藤知事は、「知事たるもの、その車は入口に横付けできるはずであり、車止めが外されずに置かれているのは担当者のロジがまずいせいだ」と思って、言葉が強くなったものと思われますし、実際に百条委員会でもそのように証言しています。



車両通行禁止のエリアなのに…
しかし、実際のところ、現場は散歩などの歩行者が非常に多いエリアであって、車両通行禁止とされていました。
ですので、基本的に車止めを外す運用はされていません。また、駐車場はすぐ近くにあり、ちょっと歩けばすぐに会場に入れるレベルの状況でもありました。
にもかかわらず、斎藤知事は、20メートル歩かされたそのことをもって、異様に強い叱責を行い、その目撃者が多数であったことから、本件は告発文書への記載を含め、多くの職員の知るところになったのです。
職員アンケートでの言及はなんと70件
職員アンケートで本件に関してどれくらい言及されているのか調べてみると、
- 中間報告:36件
- 中間報告以降報告(ネット分):32件
- 郵送回答分:2件
と、実に70件もの、考古博物館パワハラ事件に関する言及があったのです。
ちなみに、この「20メートルがどんな雰囲気なのか」は、下記の動画をご覧ください。
【重要】本件については斎藤知事も認めている
なお、文書問題や職員アンケートで告発された各種のパワハラ事案については「証拠がない」などといった理由から、一部に「ねつ造」などと主張する声があります。
ただ、
ことこの「考古博物館20メートル歩かされてブチ切れた事件」に関しては、百条委員会で、当事者であった時の東播磨県民局長が相当具体的に証言をしている上、斎藤知事自身もそれに対し、かなりの部分を認めている
という状況にあり、「ねつ造」だと主張するのは、どう考えても無理があります。
百条委員会で当事者たちが証言
具体的には、8月30日に行われた百条委員会で、野北東播磨県民局長が



と証言しています。
また、斎藤知事自身も、本件について、「必要な指導」「当時においては適切」といった正当性は主張していますが、「大きい声を出した」ところについては否定しておらず、結果として東播磨県民局長の証言や、合計70件にもなる職員アンケートの記載内容と整合性がとれている状況です。
加えて、百条委員会終了後の記者会見で、



と、ハラスメントで有るかどうかの言及は避けてはいるものの、



と、自身の強い口調については、詫びる意向を表明しています。
こういったことから、
と考えて差し支えなさそうです。



まとめ
以上、本日は、斎藤知事のパワハラ疑惑のうち、「考古博物館で20メートル歩かされてブチ切れた事件」について、そもそもの舞台となった場所や、きっかけとなった会議のところから紐解いて、振り返ってみました。
20メートル歩かされたことについて「ロジがなっていない」とブチ切れた斎藤知事でしたが、実はそこは施設管理上車が通れないようにしていた場所であり、むしろロジとしては正しかった。
にもかかわらず、幹部含めた職員たちを、「パワハラと言われても仕方ない」レベルの大声で叱責し、そのことが後に問題になってしまう…。
告発文書や職員アンケートの記載内容を見ている限り、このパワハラ問題については、どうも「氷山の一角」であるようです。
兵庫県政を実務で回すのは、知事ではなく職員です。
その職員が、こういったパワハラを過去に受けてきた中、今後、果たして県政はうまく進むのか…。
引き続き、この問題、注目していきたいと思います。