
皆さん、こんにちは!兵庫県でギター女子をやっている、さくらです!
元西播磨県民局長の内部告発に端を発し、斎藤元彦知事のさまざまな問題が明らかになった、兵庫県の文書問題。
この文書問題で、県政のさまざまな問題、斎藤知事のさまざまな問題を理論的に舌鋒鋭く指摘していた、元兵庫県議会の竹内英明さんが亡くなられたことが、本日、報道で明らかになりました。
いったい、なぜこのようなことが…。
そして、竹内元県議は、いったい何をしてきてきたのか…。
竹内元県議の死を、決してこのまま終わらせてはなりません。
本日は、兵庫県在住のギター女子・さくらが、竹内元県議の死と、彼が明らかにしてきたさまざまな問題について、ご紹介しようと思います。
なぜ?竹内英明元県議、死去
兵庫県の文書問題を調査するために設置された、文書問題調査特別委員会。この委員会は、地方自治法第100条に基づく、いわゆる百条委員会として設置され、非常に強い権限が与えられています。

この百条委員会の中で、議員としての調査力をフルに活かしながら、斎藤知事のさまざまな問題を指摘してきたのが、県民連合所属の県議会議員・竹内英明氏でした。
しかし、
竹内氏は、斎藤氏の問題を鋭く追及していく中で、斎藤陣営に敵視
されるようになり、支援者たちからの誹謗中傷や、本人のみならず家族も対象にされるような格好で攻撃を受けるようになります。

いわゆる犬猫野菜たちに対して「犬笛」が吹かれ、一斉に襲いかかられていたようです。


こうした攻撃が苛烈を極めるようになり、ついに竹内氏は家族に懇願される形で、無念の議員辞職に至ります。
しかし、議員を辞職した後も竹内氏への誹謗中傷はやむことがないばかりか、ますます過激さを増すようになりました。
そうした状況の中で、2025年1月19日、竹内元県議が亡くなられたことが、報道で明らかにされたのです。



淡々とまとめただけでも、胸くその悪くなる話ですよね…。
竹内氏が百条委員会で明らかにした事実
このように、竹内氏に対しては、斎藤知事の支援者サイドから、苛烈な誹謗中傷・威力業務妨害のたぐいを受けるようになるわけですが、それは逆に言うと、
竹内元県議の調査に基づく指摘は、斎藤知事にとって不都合な真実である
ということの、何よりの状況証拠であります。
竹内元県議が、具体的にどのような指摘を行っていたのか…振り返ってみようと思います。
なお、本件については、兵庫県議会の議事録や、その様子を録画した動画という、1次ソースに基づいて考察したいと考えています。
百条委員会出席に対する職員への配慮
2024年7月19日の百条委員会において、竹内議員(当時、以下同じ)から、
という指摘を行っています。こちら、議事録から紹介させていただきます。
○(竹内英明委員)
配付した資料は2枚ある。配付した資料は2枚ある。一つが、百条委員会に関する各種服務についてという文書である。これは7月12日に県の各部総務課の副課長らを集めた総務課副課長等会議で配付された資料の一部である。この中で、一番下の守秘義務免除の手続というところをご覧いただきたい。そこに、委員会から職務上の秘密または職務上知り得た秘密が含まれる事項について、出頭または出席の請求があった職員は、守秘義務免除の申請手続を行う。1.対象職員、証人出頭請求があった職員のうち、職務上の秘密または職務上知り得た秘密に関する証言を求められた職員とする。2.申請及び承認手続、対象となる内容は最小限のものとする。別紙様式により各部総務課あて申請し、これを各部総務課長が承認する。このような規程になっている。これが少し分かりにくいので、私なりに説明をしておく必要があると思い、付けたものがA4、1枚の用紙である。これは証人として招致された職員の守秘義務免除の申請、個別証人手続に係る包括免除の措置の申入れというものである。
先ほど申し上げた総務課副課長等会議で配付された、このペーパーによると、これは人事課から示された資料ということで、百条委員会から、職務上の秘密または職務上知り得た秘密が含まれる事項について、出頭または出席の請求があった場合は、その職員は守秘義務免除の申請手続を行うことが、ここに定められている。これは先週の副課長等会議が終了して、今週には各部の総務課副課長を通して、全職員に今浸透させている途中ということである。この手続の最後に、各部総務課長が承認するという規程がある。職務上の秘密または職務上知り得た秘密が含まれる事項について、百条委員会で証言する可能性がある場合は、事前に自分の所属している総務課長の承認を取っておかなければならないという規定になる。これはあり得ない。
職員を証人として招致するためには、もちろん当委員会で事前に議決することが必要であるが、その際に、この委員会がどのような質問するのか、具体的な質問内容というのは当然明らかにできず、招致された人が、ここで答えるものである。なので、職務上の秘密または職務上知り得た秘密が含まれる事項の質問をされるかどうかについては、委員会が開催されるまで、その方には分からない。にもかかわらず、守秘義務免除の手続と称して、職務上知り得た秘密を証言する可能性のある職員は、事前に証人の手続を取れというのは、事実を述べようとする職員の極めて大きな心理的負担となる。この意見が私のもとに多数寄せられている。
例えば、手続を取らない中で、秘密に係る質問が出た場合に、事前の承認を取っていないことがあったとして、虚偽の答弁をせざるを得なくなり、地方自治法第100条によると、5年以下の禁錮刑という可能性もある。また、事前申請を経ずに、秘密について証言をした場合は、人事当局による処分の対象となる可能性もある。こうした各種服務規程については、県民に告発文書や疑惑の真実を明らかにするために開催される当委員会への調査に対して、形を変えた人事当局からの調査妨害と言っても過言ではない。
せんだって、齋藤知事から7月5日に送付された、職員の皆様への知事メッセージでは、百条委員会の調査に必要な協力をした職員の皆様が不利益または不当な取扱を一切受けることがない、このように書いているにもかかわらず、極めて高い心理的ハードルの手続をするということは、知事のメッセージとも矛盾していると思う。当該規程が具体的に協議された7月12日の副課長等会議以降、証言する可能性のある複数の職員から、当該規程について強い懸念として示されている。7月12日に私のもとに提出され、今、職員のもとにどんどんと下りているが、この文書の事実が確認できたので、委員会として正式に善処を求める。
この当該規程の守秘義務免除の手続については撤回をしてもらい、人事当局が職員に課す守秘義務解除事前承認については、証言する職員の申請によらず、当然のこととして包括承認をしていただくことが必要ではないかと思っているので、委員長に申し入れる。善処、よろしくお願いする。
この当時、「牛タン倶楽部」の一員であった井ノ本総務部長はまだ職務に就いており、その影響力が多くの職員に懸念されていた中、県の内部会議である「総務課副課長等会議」で事前届け出の事務手続きが示されたことで、多くの職員が「証言は難しいかも」と警戒してしまっていたのです。
こうした中、竹内議員は、職員が安心して百条委員会で証言できるよう、県総務部のおかしな動きに強い牽制球を投げたのです。
この指摘があって、職員出席にかかる事務手続きは大幅に簡略化され、職員が周りを気にすることなく、百条委員会に出席できるようになりました。その後の百条委員会において、問題の実情を知る職員から数々の生々しい証言が得られたことからしても、竹内議員のこの功績は、地味だけれども非常に重要だったと言えるでしょう。



そしてそれは、斎藤知事サイドにとっては、とても不利なことでもあるわけですよね。
20メートル歩かされた事件の言い方は「指導の範囲ではない」
続いて、8月30日の、東播磨県民局が考古博物館で開催した「地域づくり懇話会」における、いわゆる「20メートル歩かされた事件」についてです。


こちらでは、東播磨県民局長の野北浩三氏に対する証言で、斎藤知事の「怒鳴った」が、具体的にどの程度のものだったのかを、引き出しています。
○(竹内英明委員)
野北さん自身は、知事の会見ですよね、知事、一切これ非を認めてないんですけど、そのことについてどう思われますか。○証人(野北浩三)
仮に、出迎えポイントがそこの場であったとしても、そこの場って、失礼しました、車止めのところであったとしても、もう少し言い方とか、話し方、指導と、厳しい叱責ともおっしゃったかと思いますけれども。○(竹内英明委員)
指導の範囲内とおっしゃってます。○証人(野北浩三)
指導の範囲内、はい。それは先ほどお話しをさせていただきましたけれども、指導の範囲内とは思えないような言い方、先ほどちょっとアンケートの中の、松本委員からアンケートの中の紹介もありました。あれは私ではないかとは思いますけれども、そういうような表現になるのがおかしくない、あるいは人によってはそういうふうに感じることがおかしくないぐらいの状況であったかと思いますので、そこの部分につきましては、会見等を見て、非常に、言いようがない思いといいますか、そういうところはございます。○(竹内英明委員)
はい、ありがとうございます。言いにくいことだと思います。○委員長(奥谷謙一)
竹内委員、時間が経過して、あと一、二問でまとめていただけたらと思います。○(竹内英明委員)
お2人でね、出迎えたとおっしゃいました。実は私そのもう1人の方にもヒアリングしてまいりました。全く同じ認識でした。
どなり散らしたというのは明らかで、その言葉の中身そのものは覚えてないですけれども、それが必要な範囲かどうかといったら、間違いなく必要な範囲を超えているだろう。ここまでは確実。パワハラに当たるのかどうなのかというのはまたちょっと違う話だと明言は避けられてますけども、明らかに必要な範囲かといえば、必要な範囲は超えていたでしょうとおっしゃってるんです。
今もう一度お伺いします。必要な範囲を超えていたと思われますか。○証人(野北浩三)
はい、思います。○(竹内英明委員)
ありがとうざいました。
パワハラの加害者が事情聴取されたときに使う定番の言い訳「正当な指導の範囲だった」について、自分自身だけではなく、その場にいた別の部下職員へのヒアリングも含めて、言われた側の感覚を明らかにしたのが、竹内議員でした。
こういった証言があったからこそ、本件パワハラについては、後に斎藤知事も一定事実関係を認めて謝罪せざるを得なくなっており、竹内議員はそこにうまく持っていった立役者だと言えるでしょう。



もっとも、その後の選挙演説で斎藤さんは「パワハラはなかった」とか言い出し、そのことを問われたら「傷害・暴行がなければパワハラでない」とか、とんでもないことを言い出しましたけどね…。


斎藤知事、激怒して片山副知事に激怒して付箋を投げつける
続いて、斎藤知事に対する尋問においても、竹内議員は鋭く迫ります。
さまざまなパワハラ疑惑が出回る中、知事室において幹部陣だけで行われた打合せにおけるパワハラも、竹内議員は表に出ていない情報をキャッチして、斎藤知事に迫るのです。
○(竹内英明委員)
先ほどチャットの中で、午前0時52分にですね秘書広報室長が、申し訳ございません、謝罪されてるんですよね。それで、その次の日の朝一に、教育長と県民生活部長を呼んでおくことと言われているんですよ。午前1時前ですよ。これ震災、例えば県民の命、これは当然やらなければならない。美術館の工事について、要は自分が聞いてなかっただけじゃないですか。こういうことをですね言い訳されてると、職員はついていけないと思います。そこで、23日に百条委員会が開かれました。そのときにパワハラの事実を証言してくださる人がおられました。その方が、実は2日前に私どものところに来られまして、知事が投げつけた文具というのはですね、付箋であるということはその23日に答弁を下さってたんですけど、私はこの小さいほうの付箋なのかなというふうに思ってましたら、いや、違いますと。これですということを言われたんですよ。ちょうど厚さも教えてくださいました。大体こんなもの。これをですね、私は投げられたほうの片山副知事が外部のほうに、メディアの皆さんに、そのことを事実として言われているということを聞いてましたんで、それは片山副知事ですかって言いましたら、そうですと答弁あったんです。それで時間切れになったんですけど。知事はどういった意図でですね、アクリル板に当たって本人には当たらなかったと聞きましたけども、どういった意図でこれを投げられたんですか。
○委員長(奥谷謙一)
ちょっと待ってください。竹内委員、その付箋をちょっと言語化できますか。その、ちょっと議事録に残らないので、これだと。○(竹内英明委員)
何て言いましょうか、5cm、平米じゃないですね、5cmの角の付箋です、はい。○委員長(奥谷謙一)
はい、分かりました。厚さ。○(竹内英明委員)
厚さは1cmなかったと聞きました、はい。○委員長(奥谷謙一)
はい、知事、どうぞ。○証人(齋藤元彦)
正確にお伝えしたいので、委員長、メモを読みながらでもよろしいですか。○委員長(奥谷謙一)
はい、どうぞ。○証人(齋藤元彦)
はい。片山副知事との打合せ中に、片山副知事に向かってでなく、机に向かって投げたということはあります。○(竹内英明委員)
アクリル板と言ってましたよ。○証人(齋藤元彦)
これはですね、付箋は1枚の付箋です。それで、背景言いますと、実は3月の上旬の頃だというふうに記憶してます。その頃、県立大学の授業料無償化の関係で、県選出の、いわゆる自民党の国会議員の先生方が、非常にこうご反発されているという話があって、複数の県議会議員の先生から、一度県連会長と相談をして、国会議員への説明をする機会を持つべきだというアドバイスがありました。3月3日にですね県連大会があったときに、県連会長と相談して、いいよというふうに了承を得てたんです。具体的な日程調整は片山副知事を通じて、当該先生の事務所とやらせていただくということになりました。その後で、片山副知事に対して、これ本当に重要案件だから、しっかり国会議員に、自民党の国会議員の先生側の説明の機会づくりについて、県連会長と相談するようにというふうに言いました。そして、県連会長にはもう既に話をしてるからというふうに言ってました。
で、ところが後日、片山副知事と当時の総務部長が、突然レクのアポなく私の部屋に入ってこられて、どうしたんだって聞いたら、片山副知事が、当該、その県連会長の事務所から、知事が県連会長に話をしてないんではないか、だから、まずは県連会長に知事から話を通してから調整すべきなんだというふうに言われたんですね。私は、いかがしましょうかと言われたんで、いや、それは私は既に、こんな重要な話で県連会長に伝えて了解もらってるのに、何でそれを伝えたのに忘れてたんですかと。県大の無償化というものを、やっぱりしっかり理解をいただくということは大事にもかかわらず、本当に重要な仕事だったのに、私の伝達内容を忘れてたということに対して本当に残念な思いがあったんで、そこで注意をしたというとこです。
そのとき、私と片山副知事がこちら側、私から見て左側。当時の総務部長が右側にいたというふうに記憶してます。パーティションを挟んで3人が座ってたという状況です。そのときに、私も話を聞きながら、1枚の付箋を手に持ちながら話聞いてたんですけど、やはりその、やっぱり大変残念な状況がある中で、思わず卓上に向けて放り投げたということは事実です。それがパーティションに当たってか、パーティションかディスプレーに当たったというふうに記憶してまして、これは、真正面に向けて投げたので、片山副知事に向けて投げたものでもなくて、片山副知事に当たったものでもないということですけども、ただ、県立大学の授業料の無償化に関して国会議員にしっかり説明するということが、本当に大事なことだったんで、その指示事項が、きちっと片山副知事に理解いただいてなかったということで、厳しく注意する中で、突発的に行ってしまった行動ですけども、今考えればやはり適切じゃなかったと思うので、片山副知事などに不快な思いをさせたんであれば、おわび申し上げたいし、私も反省したいというふうに思ってます。○(竹内英明委員)
私のところに来られて、わざわざ厚みまで言われたんですよ。百条委員会で、この厚みはですね別のところで聞いてますけども、付箋ということと、片山副知事ということもお認めになってるんですよ。何で片山副知事に向かって投げてないとおっしゃるんですか。○証人(齋藤元彦)
まず、その大きさの付箋を束のまま投げたということはないです。これは、私はそのときを覚えてますけども、やはり1枚の付箋を、自分の中でこう折り畳みながら話を聞いてて、そしてその内容に思わずこう強い思いを抱いてしまって、目の前。○(竹内英明委員)
それ、腹立ったってことですか。○証人(齋藤元彦)
目の前に投げて、放り投げてしまったということです。○(竹内英明委員)
そしたら、そこに陪席されてた秘書広報課長は、片山さんのほうに投げたと言うんですけど、それはお互いですよ、これはそのことについて深く時間がなかったんで詰めてませんけどどちらかにというのは、またそれは置いといて、ご自身としては、片山さんのその国会議員等とのやり取りが満足できるものではなかったので、本人に向かってはないけれども投げてしまったということですね。○証人(齋藤元彦)
本人に向かって投げたということはないですし、本人にも当たってませんが、やっぱり業務の、やっぱりちゃんとやってほしいという思いから、思わず手に持ってた1枚の付箋を、多少折り曲げてたと思いますが、それを目の前に放り投げてしまったということは事実です。
付箋の厚さとか誰に向かって投げたかとかで証言の差は生じてはいるものの「腹が立って、感情に任せて物を投げつけた」という、典型的なパワハラ事案があったことが、このやりとりの中で明らかにされています。
そして、そのパワハラの対象は、よりによって最側近である片山副知事であった、と…。
このような衝撃的な事実も、竹内議員の調査力と考察力、そして毅然とした態度での質問から、明らかになっていったのです。
まとめ
以上、本日は、竹内英明元県議会議員の訃報に接し、なぜこのようなことが起こってしまったかをご紹介するとともに、竹内氏が百条委員会の委員として、いかに重要な事実を明らかにしてきてかを、ご紹介させていただきました。
竹内氏の指摘は、いずれも舌鋒鋭く、また多くの職員たちへの取材を経て緻密に構成された、とても意義深いものばかりでした。
しかし、そういった指摘は、斎藤知事に知事として居続けてほしいと願う支援者サイドにとっては非常に耳の痛い、不都合な真実ばかりです。
そして、そういった竹内氏に対して、まるで言論弾圧をするかのように、苛烈な誹謗中傷や威力業務妨害のような行為を行い続けている支援者がいることは、X(旧Twitter)で多々確認されています。
県政の正常化を願い、ひたむきに議員活動に取り組んできた県議会議員が非業の死を遂げる…兵庫県にとって、大きな損失ですし、最悪の展開だと言わざるを得ません。
改めて、竹内英明元県議会議員に、心から哀悼の意を示すとともに、竹内氏に卑怯で苛烈な誹謗中傷を行った者達を、決して許すわけにはいきません。
そして、彼がなしえなかった県政の正常化が実現するよう、私も微力ながら、取組を続けていきたいと思います。





