皆さん、こんにちは!兵庫県でギター女子をやっている、さくらです!
兵庫県では、2025年1月17日、阪神・淡路大震災から30年を迎えます。
この追悼式典に天皇・皇后両陛下がお見えになるとのことで、
震災30年追悼式典で両陛下を迎える兵庫県知事が、刑事告発を受けている斎藤元彦知事で良いのか
という議論が起こっています。
非常に大きく、難しい議論なので、どのような結論になるかは私たちには想像もつきませんが、皇室を所管する宮内庁において、ひとりのキーパーソンがいます。
それは、宮内庁次長の黒田武一郎氏。
なぜ、この黒田武一郎氏が、両陛下の兵庫県訪問におけるキーパーソンとなるのか…。
本日は、兵庫県在住のギター女子・さくらが、そんな黒田武一郎氏のプロフィールをご紹介するとともに、なぜ皇室の兵庫県訪問におけるキーパーソンになるのかについて、お話ししようと思います。
宮内庁次長・黒田武一郎氏のプロフィール
まず、今回の話題の中心となる、黒田武一郎氏のプロフィールを簡単にご紹介します。
兵庫県出身、灘高⇒東大⇒旧自治省へ
黒田武一郎氏は、1960年2月20日生まれで、兵庫県出身。
公立の小学校・中学校で学んだ後、高校から神戸の名門進学校である灘高等学校へ通います。
そして、灘高校から、東京大学法学部へ進学。
大学を卒業後は、当時の自治省(現総務省)へ入省し、キャリア官僚としての歩みが始まるのです。
総務省では主に財政畑を歩む
黒田氏は、広島市や熊本県といった地方出向の経験もしていますが、主に本省の財政局で、地方財政の実務に携わります。
具体的には課長補佐・理事官として調整室(今の調整課)や地方債課、交付税課を経験した後、地方財政のとりまとめである財政企画官に就任します。
財政企画官となった後は、再び熊本県へ総務部長として出向し、そこで副知事に就任。戻ってきてからは交付税課長、地方債課長、地域政策課長、財政課長と、本省の要職の課長を歴任します。
このように、黒田氏は総務省(旧自治省)内で、財政畑を歩みながら、キャリアを高めていくのです。
斎藤知事は地方出向ばかりで本省勤務経験が少なかったですが、黒田さんは本省で着実にキャリアを積めているんですね。
ついには事務次官に
その後、審議官となった黒田氏は、内閣官房に出向した時期もありつつ、再び総務省へ戻って官房長、自治財政局長、消防庁長官、総務審議官と再び幹部として要職を歴任し、2019年、ついに事務方トップの、総務事務次官に就任するのです。
兵庫県出身の事務次官が、総務省で誕生したということで、兵庫県の行政界隈では大きな話題になったそうです。
官僚OBが知事になるなら、黒田さんが良かったかも…。
総務省退官後、宮内庁次長へ
黒田氏は、総務事務次官を約3年務めた後、2022年に総務省を退官します。
その後約1年経過した2023年12月に、黒田氏は宮内庁次長に就任することになります。
宮内庁次長は、宮内庁の事務方ナンバー2で、一般には就任後、しかるべきタイミングで宮内庁長官へと昇任することが予定されているポストです。
黒田氏は、「一日も早く職責を果たすことができるよう、努力を重ねなければと認識している」と会見で語り、皇室の活動がつつがなく進むための決意を表明しました。
宮内庁次長・総務省OBの黒田氏は、今の兵庫県をどう思うか
このように、黒田武一郎氏は、
というところから、現在の混乱した兵庫県に、両陛下が訪問するかどうかということを判断する上で、非常に重要な人物であることが伺えます。
一般には、大規模な災害に被災し、そこから復興した自治体の式典ということであれば、天皇・皇后両陛下が訪問することは、きわめて自然なことではあります。
しかしながら、
式典の主催者である兵庫県の知事が、公職選挙法違反の疑いで刑事告発されている
という状況において、果たして兵庫県知事が両陛下をお招きするのにふさわしい人物であるかについては、相当に疑義があると言わざるを得ないでしょう。
ましてや、刑事事件で有罪判決を受け、執行猶予中の者から実質的な支援を受けて当選したような人物です。
総務大臣は斎藤氏の選挙活動に「公選法違反のおそれ」と国会答弁
さて、斎藤知事の古巣でもあり、そして黒田宮内庁次長の古巣でもある総務省は、一連の斎藤知事の選挙運動について、どう理解しているか。
これは村上総務大臣が、「あくまで一般論」と前置きをしながらも、
「公職選挙法違反のおそれが高い」
と、国会の参院本会議で答弁をしているのです。
斎藤知事の擁護者たちは
あくまで一般論だから、今回の件には関係ない!
などと主張していますが、
本件を担当する総務省選挙部の職員たちが、一連の斎藤知事の問題を念頭に置かないままに、このような答弁を作るわけがない
ことは、普通に考えれば自明です。
この状況下で、宮内庁は本件にどう向き合うか
このように、現在の状況をざっくりまとめると、
- 宮内庁次長である黒田氏は、兵庫県にも総務省にもゆかりがある
- 総務省出身の斎藤知事は、総務省所管法令である公職選挙法を犯しているおそれがあり、刑事告発を受けている
- この状況下で、宮内庁は両陛下を兵庫県にお連れすることになってしまう
ということになっています。
もちろん、現時点において公職選挙法違反は正式に確定したものではありませんが、一方で刑事告発を受けるレベルのことが起こっているのは、厳然たる事実です。
また、兵庫県内には、そうした状況下にある斎藤知事が、県を代表して天皇・皇后両陛下とご面会されることについて、強烈な違和感を持っている人が多々いるのも、これまた事実です。
こうした状況の中、宮内庁次長である黒田氏は、兵庫県ゆかりの人であり、また総務省では斎藤知事の先輩にあたり、また現在は皇室に関する事務を統括するナンバー2の職員である、という状況にあります。
最終的にどうなるかは分かりませんが、黒田氏は、一連の追悼式典に関する議論をする上で、話題に上る人物のひとりであることは、間違いないでしょう。
まとめ
以上、本日は、兵庫県にも、斎藤知事の古巣であり、公職選挙法を所管する総務省にもゆかりのある黒田武一郎宮内庁次長についてご紹介するとともに、現在県内で懸念されている天皇・皇后両陛下の追悼式典参列について、考えてみました。
黒田宮内庁次長は、兵庫県のことも、総務省のことも、何より両陛下のことを大切に思っておられることと思います。
そんな黒田氏にとって、今の兵庫県はどう見え、そして何を思うのか…。非常に気になるところであり、今後の動向、注目しておきたいと思います。