
皆さん、こんにちは!兵庫県でギター女子をやっている、さくらです!
元西播磨県民局長による内部告発文書をきっかけに、斎藤知事やその側近たちのさまざまな問題が明らかになった、いわゆる「文書問題」。
これについては再び行われた兵庫県知事選挙において、斎藤知事が再選を果たしたことにより、一応の決着を見たかのように思えましたが…
一方で、兵庫県政の混乱は収まる気配がないどころか、さらに強まっているのが現状です。
そうした中、さまざまな問題・疑惑などを指摘され、第三者委員会や百条委員会で厳しい報告書をまとめられても、何処吹く風で知事を続ける斎藤知事ですが…

この斎藤知事の主張、そして斎藤知事を2馬力選挙で支援した立花孝志氏の主張を、疑うことなく信じ切ってしまう狂信者が一定現れていることが知られています。
そして、どうやらこの狂信者の中に、結構な数の高齢者が存在していることが指摘されています。
なぜ、高齢者が斎藤・立花の狂信者になってしまうのか…。
本日は、兵庫県在住のギター女子・さくらが、高齢者が洗脳されて斎藤信者・N国信者になってしまう背景について、考察してみようと思います。
意外?高齢者の支持もある斎藤氏…
兵庫県で、斎藤元彦知事や立花孝志氏の主張を狂信的に支持する人たちの中に、高齢者が多いという話を、最近さまざまなところで聞くようになりました。
2024年の兵庫県知事選挙において、斎藤氏は若者の支持を集めたと一般に言われていましたので、「支持者に高齢者が多い」と聞くと、意外な印象を持たれる人も多いのではないでしょうか。
とはいえ、たとえば県内において「敬老の町」で知られる多可町でも斎藤氏の指示が際立っていたとの報道もあり、高齢者の指示も集めていたことが伺えます。
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とはいえ、この「多い」については、具体的なデータを持ち合わせているわけではなく、定量的に「高齢者の斎藤氏支持者が多い」ということを言い切れるだけの根拠はありません。
ただ、それでも「多い」と肌感覚的に思ってしまう理由の一つとして、
高齢者の斎藤支持者は、狂信者と化している人が多い
という点が挙げられます。
狂信者を生む背景…オウム真理教との類似性
さて、斎藤氏や立花氏の支持者たちの狂信性は広く知られるようになっていますが、そもそもなぜ斎藤氏や立花氏の支持者がこのようになってしまうのでしょうか。

立花さんはともかく、総務省出身の「ザ・公務員」みたいな斎藤さんに、狂信性を感じる要素は本来ゼロなんですけどね…。
斎藤知事や立花孝志氏の支持が「狂信的」と言われる理由の一つは、
にあると考えられます。
ここで思い出すのが、かつての「オウム真理教」です。
オウム真理教の教祖である「尊師・麻原彰晃」は絶対的なカリスマ性を持ち、「敵」(国家や社会)と「救済」のシンプルな物語で信者を惹きつけました。
この、ストーリーは、巷で信じられる「常識」とは真逆のものではありましたが、そのストーリーがあまりにシンプルであるがゆえに、分かりやすさをもって一部の人に熱狂的に受け入れられます。
そして、受け入れた人たちは、受け入れなかった人たちを徹底的に攻撃し、そのことを通じて仲間うちの連帯感を強めていくのです。
そうしたオウム真理教の異常さが極限まで高まった中で起こってしまったのが、地下鉄サリン事件をはじめとするいたましい事件の数々でした。


そうした事件でオウム真理教の幹部陣は逮捕・起訴され、最終的に麻原彰晃はじめ幹部13人に死刑が執行されたのは、皆さんご存じのとおりです。


立花氏の手法はオウム真理教と酷似している
さて、立花氏が使っている手法も、こういったやり方によく似たものだと考えられます。
立花氏は、NHKやマスメディアを「悪」と決めつけるスタイルでこれまで政治活動を続けてきましたが、今回の兵庫県知事選挙においては、それに加えて、斎藤知事を「冤罪の被害者」として擁護するとともに、対抗馬として出てきた稲村和美氏に、ウソやデマで攻撃を繰り返すという手法をとりました。


立花氏の過激な発信は、感情に訴え、冷静な判断を置き去りにする力があるのでしょう。
そして、当事者である斎藤氏は、自身による直接的な攻撃を控えますが、立花氏の援護を否定せず、その勢いを利用する、というスタイルをとったのです。



斎藤氏自身は、折田楓さんとともに、キラキラ広報的なスタイルでSNSを使っていましたが、これが公選法違反の指摘を受けたりしていましたね…。


こういった立花氏と斎藤氏の「役割分担」は、オウムが教団幹部と麻原のイメージを分けて信者を引きつけた手法に似ています。
オウム真理教は、麻原彰晃を「尊師」として聖域化する一方、メディアに出演して批判的な勢力への反論を行うメンバー、直接的に犯罪行為を行うメンバーと、役割分担が明確化されており、そのことで全体像を見えにくくしていた面があったと考えられます。
なぜ高齢者は洗脳されてしまうのか
さて、このように、かつてのオウム真理教を思わせるスタイルで情報発信を続ける立花・斎藤陣営ですが、なぜ高齢者が彼らの主張に惹かれてしまうのか。
しかも高齢者はオウム真理教の事件があった1990年代に、第一線で活躍する社会人であったわけで、当時の異様な社会情勢を目の当たりにしていたはずなのに、です。
高齢者はネットのデマに免疫がない
この一番大きな理由として考えられるのが、
高齢者は、ネットのデマに免疫がない
ということです。
若い世代から中堅世代はSNSやネットメディアを使いこなし、情報の真偽を見極めるスキルを持っています。
特に「2ちゃんねる」全盛期を知る人たちや、初期のTwitterを知っている人たちは、



ネットなんてウソばっかりだから、疑いの目で見ないと
という習慣が、当然のように染みついています。



「ウソをウソと見抜ける人でないと掲示板を使うのは難しい」という名言もありましたよね。
しかし、
高齢者はテレビやラジオといった伝統的なメディアからネットに移行するプロセスにおいて、先述の2ちゃんねるや初期Twitterのような「ネットリテラシーを鍛えられる」場を通らずに、今のSNSに飛び込んでしまっている
というのが実態なのです。



一方、最近の若者は、学校教育の中で「エコーチェンバー」や「フィルターバブル」といった言葉も習っており、高齢者よりはリテラシーがあるようです。
リテラシーが低く、扇動に直情的に反応してしまう
兵庫県知事選では、立花氏が「元県民局長の自死は不倫や犯罪発覚の恥によるもの」とする虚偽情報を拡散し、Xでも「反社会的カルト集団NHK党が知能の低い層を煽動した」という批判がありました。
多くのネットリテラシーが高い人たちは、こういった情報の真偽をしっかりと吟味することができますが、
があります。





高齢者は、パソコンやスマホだけでなく、テレビのYouTubeで立花動画を見ていることも多いのですが、ぼーっとしながら動画を見て、いつの間にか洗脳されている…というパターンに陥っていそうです。
孤独な高齢者には付け入るスキも
さらに、高齢者は社会保障や地域課題への不安を抱えやすく、付け入りやすい状況にある点も見逃せません。
「既存メディアは嘘をつく」「斎藤知事は被害者」という立花氏の主張が、不信感や孤立感を埋める「救い」に映る可能性は、十分にあります。
これはまさに、オウム真理教が、孤独を感じる若者や高齢者を信者に取り込んだ例と酷似した事例だと言えるでしょう。
高齢者と洗脳に困る人への支援策
こういった、「高齢者が洗脳されてしまった」とき、家族にできることは何でしょうか。
特に、高齢者が斎藤知事や立花氏の主張に傾倒している場合、どう対応すればいいのか考えてみます。
まず、高齢者の気持ちに寄り添うことが大切です。
「なぜこの主張を信じるの?」と穏やかに聞き、感情的な共感を示しながら、事実を少しずつ伝えます。例えば、立花氏の虚偽発言が県警や報道で否定されたことを優しく説明するのです。ただしこのとき、押し付けがましくならないよう気をつけてください。
次に、ネットの使い方を一緒に学ぶ時間を作ります。
このとき、信頼できる一次ソースを一緒に見て、「ネットの全てが正しいわけじゃないよ」と気づかせるのが良いのですが、高齢者は「オールドメディア=悪」という洗脳を強く受けている可能性があるので、大手マスメディアの情報に不信感をもっている点には注意が必要です。



兵庫県庁ホームページに載っている報告書や、切り抜き等のない無加工の記者会見動画などが良いように思います。


高齢者がSNSに依存しているなら、オフラインでの交流を増やすのも効果的です。地域のイベントや趣味のサークルに参加する機会を作れば、過激な主張に頼る気持ちが減るかもしれません。
家族が洗脳されている場合の対応策
なお、もし家族の中に「洗脳されて困っている」と感じる人がいる場合、事態は深刻でしょうから、もっと具体的な支援が必要です。
例えば、高齢者が立花氏の動画に没頭して、家族との会話が減ったり、あるいはケンカばかりになって話し合いが通じなくなったりすると、家族の心理的負担は相当なものになることでしょう。



私のところにも、「高齢の両親が立花動画に洗脳されてしまって、困っている」という相談が、さまざまな方から寄せられています。
こういう場合は、ためらうことなく、専門家への相談を検討してください。
カウンセラーや地域の相談窓口(民生委員など)に連絡すれば、客観的なアドバイスがもらえます。また、同じ悩みを持つ人たちとつながるのも心強いです。


また、オンラインの掲示板や地域の家族会で、「うちの親も似た状況で…」と経験を共有すれば、孤立感が減ります。
オウム真理教の事例でも、信者の家族が互いに支え合ったことが脱会の一歩になったケースがあります。
焦らず、時間をかけて信頼関係を築くことが大事です。



ひょっとすると「家族会」とか「洗脳被害者の会」のような組織が必要なのかもしれませんね。
県内市町は「デジタルシチズンシップ向上」の取組を
また、行政もこの問題を、社会問題として真剣に向き合い、取り組む必要があります。
とはいえ、兵庫県庁がこの問題にまともに向き合える状況にはないでしょう。



SNSの誹謗中傷に関する県知事・市町長連名の声明文も、市町長が考えた踏み込んだ文案を、兵庫県が骨抜きにしようといた話を聞いています。
こういうときに頼りになるのは、住民に身近な県内の市町です。
市町に求められているのは、なんといっても
デジタルシチズンシップ(デジタル社会での市民としての責任やスキル)の向上
に向けた取組だと言えるでしょう。
現在、各自治体では、高齢者向けに「シニアのためのスマホ教室」などが開催されていますが、これらは多くの場合「高齢者にスマホを売りたい携帯電話会社の営業」といった面にとどまっています。
自治体の取組は、単なるスマホの普及活動にとどまらない、もっと踏み込んだ内容が必要だと考えます。
例えば、
を、さまざまな形で展開するのも一手でしょう。
デジタルシチズンシップは「デジタル部門+生涯学習部門」の連携で
また、この「デジタルシチズンシップ」については、自治体内部でどこの部署が所管するかが難しいという話も聞こえてきます。
確かに悩ましい論点ではありますが、そこに明確な答えを出しているのが、デジタル先進市・神戸市です。
神戸市では、企画調整局デジタル戦略部が、単なる行政内部のIT化・DX推進だけでなく、市民向けのスマホ相談などにも取り組んでいるのです。



自治体のデジタル部門って、内部管理しかしていないことが多いのですが、さすが神戸市、ですね!
神戸市にならって、各自治体のデジタル部門も、生涯学習部門と連携しながら、デジタルシチズンシップの向上に向けた取組を進めてくれることを、大いに期待したいと思います。



「うちのデジタル部門は内部管理しかしないんで」みたいなの、絶対ダメですからね!
まとめ
以上、本日は、高齢者が斎藤知事や立花孝志氏の動画に洗脳されてしまう状況について、オウム真理教の事例なども振り返りながら、考察してみました。
斎藤知事と立花孝志氏が狂信者を生むのは、感情に訴えるシンプルな物語と発信力の強さが理由です。
特に高齢者は、ネットデマへの免疫が少なく、不安や孤立感から彼らの主張に救いを求める傾向がありますが、このパターンは、まさにオウム真理教のときに孤独な人たちが洗脳に陥ってしまった事例と酷似しています。
家族は共感・寄り添いのスタンスを基本としつつ、あまりにも洗脳の度合いが強く、対応に困る場合は専門家やへの相談も積極的に検討してください
また、こういった状況を乗り越えるべく、県内の市町は、デジタル部門や生涯学習部門が連携して、住民のデジタルシチズンシップを高める役割が期待されています。
兵庫県の大混乱は、高齢者を洗脳し、家族間の分断さえ作り出しています。
一刻も早く兵庫県が正常化するために、不法行為者たちへの厳正な取り締まりと、被害者の救済に、全力で取り組んでほしいと、心から願います。