皆さん、こんにちは!兵庫県でギター女子をやっている、さくらです!
混沌を極める兵庫県政、そして兵庫県知事選挙ですが、ここに来て、新たな動きが起こってきました。
選挙のたびに何かと物議を醸す、あの「NHKから国民を守る党」でおなじみ、立花孝志さんが、兵庫県知事選挙への立候補を表明したのです。
さらに、立花氏本人だけでなく、他に候補者を10名擁立する、とも。
果たして、この立花氏の狙いは何なのか、そして兵庫県知事選挙にどんな影響を与えるのか…。
本日は、兵庫県在住のギター女子・さくらが、立花孝志氏の兵庫県知事選挙立候補について、考察してみようと思います。
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立花孝志氏とはこんな人
まず、本題に入る前に、立花孝志氏とは、どんな人か、おさらいしておきましょう。
もともとはNHK職員だったが…
立花孝志氏は、1967年、大阪府泉大津市出身。もともとはNHKの職員でしたが、NHKの不正経理を内部告発したものの、自身の不正経理が逆に指摘されてNHKを退職。
その後、「NHKから国民を守る党」を立ち上げ、地方議会議員選挙などに挑戦し、幾度かの落選を経て、千葉県船橋市議会議員や東京都葛飾区議会議員を経験します。
国会議員になり、以降はエキセントリックなスタイルの政治家へ
そこから、参議院議員選挙に比例代表で当選し、国会議員にまでなるのですが、当選後ほどなくして辞職し、参議院議員選挙の補選に立候補して落選し、国会議員の地位を失います。
その後は、さまざまな地方の首長選挙に立候補したり、政党から多くの候補者を擁立したりするなどの活動を行いますが、その政治スタイルは非常にエキセントリックで、常に物議を醸し続けます。
その中でも特に話題になったのが、2024年の東京都知事選挙。
立花氏は、24人の候補者を擁立し、その選挙ポスターの枠を販売するという行為に出ます。
その結果、異様にセクシーなポスターが貼られたり、犬や猫のポスターが貼られたりと、もはやポスター掲示板はカオス状態に。当然、立花氏が擁立した候補者が当選することはないのですが、立花氏は、

という立場をとっており、自身の主張を表現する形で、選挙を使っているようなスタンスのようです。
立花孝志氏の立候補目的は「斎藤候補の応援」?
さて、そんなお騒がせな立花孝志氏が、ついに兵庫県知事選挙という、ある意味で1つのローカル選挙にすぎないところに乗り込んでくることになりました。
今回の選挙における、立花孝志氏の狙いは、



ということを主張しています。
要は、今回の選挙においては、自身の当選を目指すことなく、斎藤元知事の主張に沿うような主張を自らがすることによって、斎藤元知事の応援を行う、というようなことが狙いのようです。
また、複数人の候補者を擁立し、斎藤元知事の主張に沿うようなメッセージを各候補者のポスターに入れ、それらで掲示板を埋め尽くすことにより、斎藤元知事の主張を多くの人に知らしめる、といった狙いもあると報じられています。
立花氏の立候補が斎藤元知事に与える影響は…
さて、このような形で、斎藤元知事は思わぬ形で「援軍」をもらうことになりました。
この立花孝志氏の立候補が、斎藤元知事の当選可能性に、どのような影響を与えるのでしょうか。
おそらく稲村候補や清水候補、中村候補の票は動かない
まず、今回の立花孝志氏の立候補によって、斎藤元知事以外の候補者への投票行動がどう動くかを考察してみるのですが…
おそらく、立花孝志氏の立候補によって、稲村候補や清水候補、中村候補の票はほとんど影響を受けないと推測されます。
というのも、彼・彼女らを初めとした有力な候補者たちは、既に一定の支持基盤を持っており、それらが「立花孝志氏」の主張になびいて考え方を変えるとは、考え難いのです。
これら主要な候補者たちは、バックボーンや政治的姿勢に差こそありますが、
というスタンスにおいては、いずれも共通しています。
稲村氏は、県議会議員に得た県政の知識と、尼崎市長時代の経験を。
清水氏は、日本維新の会出身の国会議員という、政治家としてのプレゼンスを。
中村氏は、兵庫県産業労働部長を経験した官僚としての実務能力の高さを。
他の候補も含め、皆、それぞれのこれまでのキャリアを活かしながら、県政の刷新を志向しています。
こういった「斎藤元知事からの変化」を期待する層が、あの立花孝志氏の、過激なパフォーマンスによる主張を聞いて、



と行動変容するとは、どうしても考えられないのです。
斎藤元知事の主張が「立花流」で汚される
一方、立花氏にサポートされる形となった、斎藤元知事の側はどうか。
斎藤元知事は、自分以外の著名人から、自らの主張を援護射撃してもらえるということで、一見心強そうに思える…
のですが、立花孝志氏の政治活動における、これまでの物議を醸してきたパフォーマンスの数々を思うと、
のです。
これまでの立花孝志氏の政治活動、選挙活動を振り返ると、
- 政見放送で不適切な表現を連発
- ふざけているとしか思えない政党名の変更
- ガーシー氏の参院選擁立⇒海外渡航⇒逮捕
- 東京都知事選のポスター枠販売⇒不適切なポスターの大量掲示
といった具合に、どう考えても「選挙を通じてパフォーマンスを行っている」…もっといえば「選挙で遊んでいる」ようにしか見えません。
このような立花孝志氏が斎藤元知事を応援すると、一般的には、「これまでの、選挙における悪ノリパフォーマンスの延長として、斎藤元知事を応援している」というふうな評価になってしまいます。
立花氏は、なんだかんだ言いながらも経験豊富なので、それなりにもっともらしい主張を行うことはできるでしょう。
しかし、そうした「主張」も、これまでの言動からすると、「まともに聞いてはいけないもの」という評価を受けることになってしまいます。
よって、
というような評価に陥ってしまう懸念さえ、あるのです。



斎藤元知事の主張は「立花氏のおもちゃ」?
むしろ、逆に考えると、立花孝志氏が、この兵庫県知事選挙にターゲットを定め、斎藤元知事の主張に全乗っかりするというこのスタンスは、すなわち、
ということでもあります。
斎藤元知事の主張は、兵庫県議会の不信任決議案の採決状況を見ても分かるように、多くの人の理解を得られるものにはなっていません。
一方で、ネット世論を見てみると、斎藤元知事が選挙に立候補したあたりから、突然斎藤元知事の主張に賛同し、そうでない立場の主張を強く攻撃するような派閥が見られるようになりました。
おそらく、この「斎藤元知事を強く応援するネット世論が突然湧いた」という点にフォーカスを当て、ここに話題性を見いだして、立花孝志氏は、「この主張に乗っかることで、存在感を発揮できるのでは」と考えたのではないか…と推測されます。
もっとぶっちゃけて言うと、
立花氏が兵庫県知事選挙を通じてパフォーマンスをしようと思ったとき、「斎藤元知事の主張に乗っかる」ことが、一番悪目立ちして面白いと考えた
ということなのでしょう。
言ってみれば、斎藤元知事の主張は、これまで選挙で数多の物議を醸してきた立花孝志氏にとって、新しいおもちゃのようなもの。
そして、斎藤元知事の側に立ってみると、これは非常に厳しい展開になってしまいます。
なぜなら、斎藤元知事を応援するということは、立花孝志氏を応援することになってしまう、ということですからね。
なので、おそらく斎藤元知事を応援する勢力は、たとえ立花孝志氏がどれだけ強力に活動したとしても、それを無視して、淡々と活動するのでは…と個人的には見ています。
まとめ
以上、本日は、立花孝志氏が兵庫県知事選挙に立候補し、そして斎藤元知事を応援するというスタンスを取っていることについて、考察してみました。
立花孝志氏は、「斎藤元知事を応援する」というスタンスをとっているものの、そのことによって、「斎藤元知事を応援すると、立花孝志氏の主張に賛同したことになる」という構図が描けてしまい、斎藤元知事を応援することに抵抗が生まれてしまいます。
また、これまでの立花孝志氏の政治的スタンスを見てみると、基本的に「悪ノリパフォーマンスで選挙を遊ぶ」という態度であることが多いことから、今回の斎藤元知事の主張、そして斎藤元知事を応援する勢力は、「立花孝志氏の新しいおもちゃ」として利用されているだけ、という見方をすることができます。
「斎藤元知事を応援する」といいながら、実態として明らかに斎藤元知事にとってマイナスな効果しか発揮しない、今回の立花孝志氏の立候補表明。
兵庫県知事選挙、ますます、混沌としてきました…。